『芸術動画ヤミ市――冬のマーケット』
2019年12月10日 – 9:00 PM

ゴミ。
いったいどこでゴミが終わり、世界がはじまるのか。

 

芸術動画、はじめての年の瀬です。

おかげさまで会員数は300人を超え、少しずつですが、地に足のついた活動ができるようになってきました。
10年代の終わりである今年の美術界は、例年にもまして様々な炎上やスキャンダルが相次ぎ、殺伐とした空気に覆われていたことは、みなさんもご存知の通りかと思います。そんな業界の空気に流されることなく、芸術動画が着実に歩みをすすめることができたのも、みなさまのご支援あってこそ、です。

芸術動画は、ただの配信チャンネル、ネットサロンではありません。カオス*ラウンジのプロジェクト、つまり「作品」でもある芸術動画は、芸術が生み出され、伝えられるプロセスそのものであろうとしています。
そのプロセスを大きく4つに分けるとすれば、「出会い」「制作」「発表」「教育」となります。芸術動画は、4つのプロセスひとつひとつを、番組やイベントの枠組みの中に取り込もうとしてきました。
芸術動画のコンテンツやコミュニティが、芸術を生み出す4つのプロセスと一致し、機能すること。それこそが、わたしたちの指針であり、ヴィジョンなのです。

さて、そんな芸術動画は、はじめての年の瀬をむかえるにあたって「ヤミ市」を開催します。
2018年8月、カオス*ラウンジは「現代美術ヤミ市 ――限りなくゴミに近いマテリアルの市」を開催しました。「現代美術のマーケットがない」と嘆かれ続けているこの国で、本当のマーケットを立ち上げるためには、まさに先述した4つのプロセスこそが重要であり、どれひとつとして欠かすことができません。現代美術ヤミ市は、「ゴミ」が「芸術」に変わる場所で、アーティストとコレクターが出会い、互いに「共犯」となることによってマーケットを立ち上げようとする試みでした。
だとすれば、現代美術ヤミ市は芸術動画の実践と地続きであるだけでなく、一体となってこそ、その真価を発揮するのではないか。そのような考えから、「芸術動画ヤミ市」は生まれました。

サブタイトルの「冬のマーケット」は、ウィリアム・ギブスンの短編SFのタイトルから取っています。ゴミの集積によってできた「マーケット」を舞台に、外骨格を身に纏った記憶のデザイナー、マニュアル通りにやらないと気の済まない編集屋、拾ってきたゴミから「創作物」を生み出す「ゴミの先生」といったキャラクターたちのドラマ、世界観ほど、年の瀬のヤミ市にふさわしいものはありません。
10年代の終りを、芸術動画の新たな試みとともに締めくくりましょう。会員のみなさまのご参加をお待ちしています。

(黒瀬陽平)

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■イベント特設サイト
http://chaosxlounge.com/gyamiichi/

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【開催概要】

「芸術動画ヤミ市 ――冬のマーケット」

日程:2019年12月27日(金)

時間:16:00~29:00
入場料:会員3,500円 (当日4,500円) / 非会員9,000円
(peatix事前予約 50席 / 当日券 30席)

会員の方は、同伴者1名まで会員価格でOKになります
同伴者の方は当日はご一緒にご来場ください。
※会員チケット購入の方は当日メールアドレスの確認等で確認いたします。
非会員の方も入会すれば会員価格に!!(受付でも可能です!)

■芸術動画入会はこちらから!
https://ch.nicovideo.jp/GEIJUTSUDOUGA

 

会場:BUCKLE KÔBÔ(東京都大田区京浜島2-11-7)
JR大森駅から、京急バス「森24系統 京浜島循環」乗車、「京浜島二番地」下車、徒歩2分
東京モノレール「昭和島駅」東口から徒歩15分
会場に駐車場はありません。付近にコインパーキングもありません。
車でお越しの方は、事前に「つばさパーキング」か「パークアンドライド羽田」を予約してください。
事前に必ず予約してください。予約のない場合、駐車はできません。
路上駐車は絶対にしないでください。

参加アーティスト:
相磯桃花 / 一輪社 / カオス*ラウンジ 焚き火部 / 数の子ミュージックメイト / 國冨太陽 / 小宮麻吏奈 / 高見澤峻介 / 中央本線画廊 / 名もなき実昌 / パープルームTV / パルコキノシタ / 平山匠 / 藤城嘘 / プライベイト ( 五十嵐五十音 / 大西晃生 / カワムラシュウイチ / 菊村詩織 / 楠田雄大 / 島村吉人 / たなかかなめ / 番場悠介 / ほか、行商人として、飯島モトハル/ 江崎空悟/ クニモチユリ/ 清水香央理/ kafkanako / 宮本和之 / 渡辺聖子 / 佐藤宏 / このよのはる) / 堀江たくみ / 三毛あんり / 宮下サトシ / KOURYOU …and more!!

イベント内容:
・出店アーティストによる作品展示、販売、パフォーマンス
・宮下サトシによる「ヤミ野焼き」
・カオス*ラウンジ焚き火部による「焚き火」+フード&ドリンク販売
・ヤミ市会場から「芸術動画ニコ生中継」

スケジュール:
<昼の部>※放送なし
16:00~18:00 開場、ヤミ市スタート

<夜の部>
①18:00~19:00 ヤミ市会場紹介
ヤミ市の各ブースと会場の様子を生中継でお届け。会場に来ることのできない視聴者のみなさんは、ニコ生越しに想像をふくらませて参加した気になろう!

②19:00~20:00 こまんべちゃんねるヤミ市SP
伝説の12時間放送でも波乱を起こした「こまんべちゃんねる」の出張版がヤミ市でも実現!芸術動画主任エンジニアのこまんべと、アーティストの新井健のコンビがお送りするゲーム実況。今回はどんなゲームに挑戦するのか?そしてこまんべは時間内にクリアできるのか?

③20:00~22:00 トークイベント「〈サブカルチャー〉が終わったあとの世界 ――10年代の終わりに、思い出す事など。」(登壇者:さやわか、中尾拓哉、藤城嘘、黒瀬陽平)
思えば、ゼロ年代から10年代にかけての20年間は、「サブカルチャー」がゆっくりと終わっていった時代だった。かつて「前衛」や「フロンティア」として機能していた「サブカルチャー」が終わり、バラバラのコンテンツたちの群れへと戻ったのである。そんな時代の後に、我々はいったい何を語り、作るべきなのか。批評家のさやわか氏と、デュシャン研究者の中尾拓哉氏をゲストにお迎えして議論していきます。

④22:00~24:00 焚き火中継
夜の部と深夜の部をつなぐ「焚き火中継」。カオス*ラウンジ焚き火部が、イベント中ずっと絶やすことなく燃やし続けている焚き火の様子を生中継。

<深夜の部>
①24:00~25:30 ニコ生ヤミ内覧会
アーティストと批評家がニコ生でひたすら作品をプレゼンし続けるという、まったく新しい作品販売のかたちを生み出した「ニコ生内覧会」のヤミ市出張版。ヤミ市で展示する作品と、カオス作家の過去作も出品される予定です。ヤミ市会場にお越しの方はもちろん、放送をリアルタイム視聴されている方も、メールフォームから参加可能です。

③25:30~28:30 嘘ちゃんねる「2019年年間ベストミュージック」
サブスク中毒者である嘘くんが選ぶ、2019年年間ベストミュージックをひたすら紹介し、流し続ける3時間。チルタイムに突入するヤミ市のBGMとしてお楽しみください。

④28:30~29:00 クロージングトーク


注意事項:

・会場は駅からやや離れた場所にあります。徒歩でも来場は可能ですが、最寄り駅からバスあるいはタクシーのご利用をおすすめします。
・会場に暖房設備はありますが、当日は厳しい寒さが予想され、野外ブースもあります。防寒対策を万全にお願いします。